損しない投資方法は世の中に存在しないのか?
投資に興味はあるけど、「損してしまうのが怖い」。
定期預金に預けていても利息がほとんどつかないことは、すっかり常識となりました。だから、何かに投資しないとふやせないという話を耳にするのですが、実際に始めるのはそんなにカンタンなことではないでしょう。
なぜなら、お金をふやすことを期待できる一方で、逆に損が出るケースもあるからです。「損してしまうのが怖い」と思うのはとても自然な感情で、誰だって大切なお金が減ってしまうのは嫌なはずです。
じゃあ、すでに始めている人たちは、損しても平気だと思っているのでしょうか?どうやら、必ずしもそうではなさそうです。
実は、損する可能性を低くできる方法があって、すでに始めている人の多くはそのことを知っています。しかも、それは誰でもカンタンにマネをできるものなのです。
それは「複数の資産に分散して、たっぷりと時間をかけて運用する」という方法。「投資は、頻繁に売買をして儲けるもの」と思っていた方には、意外かもしれません。
きっと、「ホントにそれだけで大丈夫なの?」と思った人も少なくないはず。そこで、過去のデータをもとに、その効果を確かめてみましょう。
長期分散投資だと元本割れする可能性は低くなる傾向!
下記グラフの期間のシミュレーションでは、資産・地域を分散して投資をした場合、保有期間が5年以内だと元本割れしているケースがありますが、保有期間が10年になると元本割れはありませんでした。もちろん、過去データを用いたものですから、将来を保証できるものではありませんが、長期分散投資が資産形成に効果的であるとは言えるでしょう。
期間:1997年12月末から2017年12月末までの各資産の値動きから、月次単位で1年保有、3年保有、5年保有、10年保有した場合のリターンをそれぞれ計測可能な期間で取得し、リターン年率換算値の範囲別の割合を示しています。
- ※分散投資については、日本株式:東証株価指数(TOPIX)、日本債券:NOMURA-BPI総合、先進国株式(除く日本):MSCIコクサイ インデックス(円換算ベース)配当込み、先進国国債(除く日本):FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース)を月次リバランスで均等配分にて保有したもの。指数については、こちらをご覧ください。
- ※計算期間が異なる場合は、結果も異なる点にご注意ください。
- ※上記は、過去の実績・状況または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。
上記のグラフは、1997年12月以降のデータを使って算出したものですが、上記期間内には、ITバブルがあったり、リーマンショックと呼ばれる世界的な騒ぎがあったりと、株式が大きく下落することもありました。それでも、資産・地域を分散して10年間続けていると、上記グラフの通り元本割れしませんでした。長期分散投資ってすごくないですか!?
世間では「投資=怖い」というイメージが根強いですが、こうやって過去を振り返って確かめてみると、分散投資をして、時間を味方につければ意外とそうではないということがわかってきます。
投資も人生も山あり谷あり。だけど、振り返れば結果オーライ
もちろん、株価が大きく下がったというニュースを耳にすることも珍しくありませんし、短期では、投資の成果は増えたり減ったりを繰り返すものでしょう。しかし、過去のデータからも明らかなように、分散投資は長い目で見れば損する可能性は低くなり、10年間になればプラスになる確率がとても高くなっています。
思えば、人生だって山あり谷ありで、楽しい思いもすれば、つらい思いもするもの。でも、後になって振り返ってみれば、チャンスだけではなくピンチも自分を成長させてくれたと実感できるものでしょう。
ある意味、お金をふやすこともそれとよく似ていると言えるかもしれません。株価が下がったという話を聞くとショックを受けるかもしれませんが、それはあくまで目先のことであって、粘り強く投資を続けていれば、やがて大きな実りを期待できるのです。
このように、損しにくい投資方法が存在しているわけですが、長く時間をかけることがその秘訣であるだけに、少しでも早いうちから始めておきたいところです。